<国際ソロプチミスト 高山>でピラティスのスピーチを行いました

今年はじめの1月に、高山市の国際ソロプチミスト 高山において卓話をご依頼いただき「脳はいくつになっても進化する」というソマティック・エデュケーションのアプローチからスピーチをしてくれないかとのお誘いに登壇させていただきました。

国際ソロプチミスト 高山は女性で構成される慈善団体だということを伺い、色々とスピーチ内容を練った結果「自分に備わるポテンシャルを十分に引き出し社会貢献につなげるためには自分らしさを取り戻すことが重要ではないでしょうか」という副題でお話させていただきました。

以下に文章を掲載させていただきます。ご興味ございましたらご一読ください。

2019年1月23日、国際ソロプチミスト 高山にて

テーマ「自分に備わるポテンシャルを十分に引き出し社会貢献につなげるためには自分らしさを取り戻すことが重要ではないでしょうか」

「自己紹介」

こんにちは。濱口徹子と申します。私はピラティスと言う体の深い部分/(インナーマッスルとも呼ばれますが)骨格を支える筋肉を呼吸と動きと意識を使って鍛える運動を教えています。

私がピラティスに出会ったのは、高校生の頃、カナダの国立のバレー学校に在籍していたんですが、その時にニューヨークの有名な音楽大学であるジュリアード音楽院で解剖学の教授をしているアイリーンダウと言う女性の講師の方がカナダの学校に年に一度、教師たちを教えると言う名目で訪れていました。私のモダンダンスの講師だったペギーベイカーは、彼女自身も優れたダンサーでありましたが同時にアイリーンとタッグを組んで、自身の怪我を克服するためにピラティスやソーマティックの体へのアプローチを取り入れた独自のエクササイズを考案していました。それを生徒であった私たちカナダ国立バレエ学校の生徒たちがペギーベイカーより教わったのが私がピラティスに触れた最初の経験です。

その後プロのダンサーとして国内およびヨーロッパの国立劇場等の舞台に立つ日々を経て、その後はクラシックバレエとピラティスの講師として様々なクライアントに身体や動きのことを教えてきました。

今日はこうして、皆さんの前でお話しできる事は思いがけない事でもあり、また何を皆さんに伝えられるかなとしばらく考えていました。というのも基本的に日々のレッスンで皆さんに提供することは、実際の体と触れ合って体の動きをナビゲートしてレッスンを行うと言う実地のものであり、スピーチはあまり慣れていないからです。皆さんがボランティアのお仕事に携わっていらっしゃる団体だと伺って、ご自身の体と健康と、そして社会貢献がどのようにしてつながっているかと思いを巡らせたところ、今日はご自身の「自分らしさ」を取り戻す、と言う私にとって大きなテーマであるこのことが、今回のスピーチでも主題にできるのではないかと思うに至りました。

「一般に今言われているピラティスと、元々のピラティスの違い」

さてピラティスは最近では一般的なスポーツジムでもレッスンが行われるように、多くの方に楽しんでいただき、そして受け入れていただいている手法になっています。このピラティスが考案された当時、1920年代当時には、ピラティスは呼吸と動きを使って、身体と精神のつながりをもたらすソーマティックなアプローチの手法でした。ソーマティックのアプローチとは、自分が主観的にどのように自分の体を感じているか、それを大呼吸や動きを通して自身で発見し学んでいくアプローチのことをいいます。この頃では、ソーマティックのアプローチと心理学が組み合わさって効果をあげていることから、ソマティック心理学という分野が発達してきております。それと比べてピラティスは今では、外的な身体の正しい使い方や、姿勢の改善など、主に客観に重きを置いた思う向きとなっています。

「それぞれの方がそれぞれの体の在り方を」

長年、個人レッスンのピラティスを教えさせていただいて私が感じる事は、いわゆる「芸能人のように」「モデルさんのよう」和理想的な姿勢や体型を求めることが、果たしてそれぞれのクライアントさんにとって最適のことであるか、と言う疑問でした。体は大部分のところ意識で成り立っているところが大きいので、望めばある程度望んだことが可能になる、または手に入ることも事実です。これまでクライアントさんが求める体型をクライアントさんが手に入れるのをたくさん手伝ってきました。中には芸能人の方や外見が職業の大切な1部であるお客様もいらっしゃったので、かなり切実なニーズでした。ですので、これはもちろん1つの大切なことだとは思っていますが、クライアントさんがご本人も気づいていないようなポテンシャルがある場合、それが今の身体のあり方、使い方、立方ではなかなか手に入らないだろうと思える場合がよくありました。ただ難しいのは、社会が打ち出す「これが美しい」「女性は〇〇だったらかわいい」などのイメージの刷り込みが美しさの定義の大部分を占めているわけです。そこで女性たちは皆このデマンドに答えるようにして必死に細くあろうとか、か弱く見えるような立ち方とか、若く可愛く見える喋り方店など努力するわけです。この努力をすることによって、どれだけのその人本来の力強い、そして美しい健康なエネルギーがその人自身に流れるのを妨げているか。

「自分に備わるポテンシャルを十分に引き出し社会貢献につなげていくためには、自分らしさを取り戻すことが重要ではないでしょうか」

大抵の人は、体の調子を崩したり、慢性的な痛みがあったり、大きな病気をすることによって自分が本来の自分らしさから遠ざかって日々を過ごしていることを省みる機会としています。ただこうなる前に、自分らしくあることの気持ちよさ、開放感、美しさを経験することも可能だと思います。「自分に備わるポテンシャルを十分に引き出し社会貢献につなげていくためには、自分らしさを取り戻すことが重要ではないでしょうか」

「どうしたら自分らしくなれるのでしょうか」

さぁそこで、どうしたら自分らしくなれるのでしょうか。お客様をレッスンしていると、これらは動きに現れます。動きのスムーズさ、呼吸との一対、体の全体を使えている、そんなところに現れます。逆に、スムーズさがないところにフォーカスをし、クライアントさん自身が意識を向けられるようにホールドし、体のことをに気づいていただく事で、脳を含む体全身が新しい体の使い方やあり方を学んでいきます。結果的に、姿勢に現れます。重力に対して無理なく構築された姿勢は、もちろん血流や新陳代謝に反映され、クライアントさんが気づくところであれば顔色や肌の調子に現れてきます。

「脳のメカニズム」

脳の回路を変える、と言うととてもマジカルなことに聞こえるかもしれません。でも、それほど大した事でもないのです。皆さんご存知の方も多いかと思われますが、コンピューターの信号は0と1の選択の繰り返しで成り立っていますね。のもこのような0と1、二者選択で成り立っている部分が大きいと言うふうに判明されてきています。具体的にこれをを体に落とし込んで考えていくとこんな風です、リラックスをして極力無駄な緊張を取り除きます。そして無理な良い小さな動きをゆっくりと繰り返します。これだけです。これだけのことで、脳は今までの不必要な筋肉の緊張、体のそれぞれのパーツの動かし方のエラーを感じ取り、より心地よく、より快適で、より無駄のない効率的な方の動きを選択します。体や脳は、私たちの意識が把握しているよりもはるかに賢いことが多いです。余計な「これが今の流行だから」などと言うイメージを配慮したりせず、とにかくも効率的な方を選びます。レッスンの中で、講師である私が見させていただいた動きの中で、ここに引っ掛かりがあるなぁと見受けられたところをフォーカスして、先ほど申し上げたリラックスして、無理のない小さな動きをゆっくりと繰り返す。これを積み重ねていきます。ただこれだけです。こうして脳が筋肉に送る指令のシステムを、書き換えていくことができます。結果的に筋肉や骨格の構築のされ方そして動きに変化がもたらされます。そうすると想像するのは簡単なことですが、今までどうしても違和感のあった体の部位、痛みがあったところ、むくみがなくならなかったところなどが改善されます。こうして体がより、重力に対して自然で、自分にとって無理のない動きや立ち方が手に入ることによって、「自分らしさ」が徐々に日常の生活でも感じやれるようになってきます。

「フェルデンクライスとイデオキネシス」

このような脳と体のつながりを良くしようと言う手法は、私が編み出したものでもなく、以前からソーマティック・エデュケーションと言う名で、様々な人が実践してきたものです。私が大きく影響を受けたものの中には、イデオキネシスとフェルデンクライスメソッドと言うものがあります。大まかではありますがそれぞれのメソッドをご説明します。

まずはイデオキネシスです。これは1930年代に人気となった内的な感覚を育てるものとしてのソマティック・エジュケーションの1つです。メイベルトッド言う女性によって編み出されました。これは後にシュイガード女史に受け継がれジュリアード音楽院にて大学の学生に教えられ始めました。それが後に私が出会うことになったアイリーン女史に引き継がれました。神経筋の経路を再構築することによって骨格の整合性つまりアライメントを整える。これにより動きなどの人間の身体の機能を向上させると言うものです。イデオキネシスではこれを全て動きのない仰向けに寝た状態でおこないます。イメージを使うのです。ある特定の個体をイメージしそれを体の各部分の筋肉の流れに沿って動かしていく様をイメージします。この時に体は全く動かしません。何故かと言うと体を故意に、筋肉を使って動かそうとすると、今までの神経回路にそって筋肉が動くことになり、神経筋の経路を再構築することにならないからです。実際の筋肉を休めて、脳でイメージだけ行うことにより、脳から発せられている神経パルスは、実際には微量であっても筋肉に送られています。ただ、仰向けになっているその人自身には、意識ではコントロールできない部分です。この原理を使い、神経パルスを発信し続けながら新しい神経筋へつなぐ回路を再構築していくと言うメソッドです。これはカナダ国立バレエ学校でバレーを学んでいた私にとって、画期的なメソードでした。体の国立バレエ学校というところは、入学する際に身体的なテストがとても厳しい学校です。1学年10名強しか卒業できない学校で、想像できると思いますが入学するのもとても難しいです。バレーで成功するために必要な身体的な能力を極限までテストされます。私の場合、なぜか芸術的な才能を認められ特別に入学が許可されたため、入学してから皆についていくのがとても大変でした。どんなに練習を重ねても皆が簡単にできていることが、なかなかできなかったのです。そんな苦労していた矢先に、アイリーンダウ史が書いた論文を読み、イデオキネシスを実践したところ、今までどうしてもできなかった体の動きがすんなりとできるようになりました。これは当時の私にとっては夢のような経験でした。思えば私の解剖学への興味や、ソマティック・エデュケーションえの興味は、カナダでの大変だった学校時代から始まったように思います。

次にフェルデンクライス・メソードです。フェルデンクライスメソッドはイスラエルの物理学者だったフェルデンクライスと言う人が自分の怪我を治すために考案したメソッドです。これはまさに、脳と体を再教育すると言うメソッドで、ピアニストやダンサーといった極限の練習を積んでいるプロフェッショナルに広く受け入れられているメソッドです。また同時に、脳梗塞やー小児麻痺から体の動きが著しく制限されている人々に画期的な効果をもたらし、世の中に理解され始めることになりました。リラックスしてなるべく無駄な緊張を解く、ゆっくりととても小さな動きを繰り返す、このやり方はフェルデンクライスメソッドの基本です。とても簡単な動きで、しかもそれぞれの人がそれぞれにできる範囲で行うと言うのがやり方なので、そもそも無理はかかりません。いちどやってみれば分かるのですが、簡単な動きをしばらく続けただけで、動きの範囲が著しく大きくなったり、どこかにあった痛みがなくなったりします。どうしても今まで続けてきた努力では乗り越えられなかった動きがあったり、痛みがあったりした場合にとても有効です。フェルデンクライスは「社会的な身体」の事についてもたくさん触れています。日本で言ったら、行儀の良い女の子は、足を閉じて座りなさい。と言われますよね?それも1種の「社会的な身体」と言えると思います。こうした時に、常に面の内側に緊張が走っている。そこに女性特有の少し腰が反った体型が加わるとしましょう。すると反った腰と緊張した腿の内側はお互いに拮抗した作用があるので、体全身が常にこわばることになります。これは大腰筋と腸腰筋に緊張をもたらして、腸の働きにも影響が出るでしょう。結果的にこの個人は、便秘様生理痛などに悩まされることが多いのではないかと思います。「社会的な身体」「お行儀の良い女子」が結果的にその女の子に不調をもたらすとすれば、いったいそれはどのような社会なんでしょう。社会が歌うイメージと体とは以外と密接につながっているなと、 フェルデンクライスの本を読むたびに思い出させます。

「脳の再構築と、実際の筋肉のトレーニングの重要性」

さて、脳の再構築が意外と簡単にできるのではないかとわかっていただけたかと思います。脳の再構築の考え方はとてもシンプルなものです。おうちでも、いちど容量をつかめば、ご自身で実践できるものです。ただ最初は、自分の体や自分の体の動きと言うのは、ほとんどが無意識的に行っていることなので、プロの講師について指摘してもらい、見てもらうことが大きな手助けとなる場合が多いです。

ここで忘れてはいけないのは、筋肉です。脳や神経筋の回路と言う事とはまた違って、筋肉はとてもシンプルで単純なメカニズムでなっています。つまり、筋肉は使わなければ衰えてしまう、と言うとってもわかりやすいメカニズムで成り立っているということです。現代の人間は、本当に体を使いません。特に高山に7年前越してきてびっくりしたことですが、高山の人はほとんどドアツードアで車を足にして生活をしています。例えば東京では、車を持っている人はほとんどいないか、週末にしか車を使いません。公共の移動手段が発達しているので、駅まで歩く、バス停まで歩くが当たり前です。これは歩く距離にかなりの違いをもたらします。たまに東京に帰ると情けないことに足が疲れる感じがします。それくらい普段高山では歩いていないと言うことです。なので私は1日1時間のトレーニングをほぼ毎日行っています。そうしないと、どんどん体が衰えて歳とってしまっいい、日常に支障をきたしてしまうからです。そんなことで、どんな運動でも良いのです。高山は自然にとても恵まれているので、ウォーキングなどを最高の環境ですよね。最近はYouTubeなど無料の動画もいくらでも見られます。ピラティスやストレッチなどを検索してみて、日々の生活に取り入れてみることもできます。そんな誰でもできるどこでもできる簡単な方法を取り入れて日々体を動かす事は大切です。私のレッスンにいらっしゃる方にもこれはいつも伝えています。レッスンの中では脳の再構築に時間を使う場合が多いので、そうなってくると1時間のレッスンの中に動きを取り入れる時間が少なくなってしまいます。そこで皆さんにご家庭でも体動かすようにとお勧めしています。ここにいらっしゃる皆さんもぜひお家で何かしらの運動を試してみてください。きっとリフレッシュできると思います。

まとめ

そんなことで今日の公演皆さんありがとうございました。「自分に備わるポテンシャルを十分に引き出し社会貢献につなげるためには自分らしさを取り戻すことが重要ではないでしょうか」と言う今日のテーマでした。皆さんが今日の講演の中から何かをおうちへ持ち帰ることができたのであれば幸いです。

ありがとうございました。

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